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本革手縫いレザークラフト入門 糸の準備・糸の通し方編

 こんばんは、サークルKuronekoで製作を担当している黒猫です。

今回はレザークラフト入門・糸の準備、針への糸の通し方編です。

地味な作業ですが、ここが分からないという方が多いので記事にしてみました。画像多めで説明していきたいと思います。

 

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冒頭の画像にもある通り、基本的に糸の長さは「ひとひろ」が基本です。両腕を横に広げた長さです。この長さが一番縫いやすいと言われています。

もしくは、革の厚みにもよりますが「縫う長さの三倍」とも言われています。

私の場合は、革の厚み・ピッチ(縫い幅)・縫う長さを考えて、少し余るくらいの長さに糸をカットしますが、慣れないうちはひとひろの長さでやると途中で糸継をしなくて済むと思います。鞄などを縫う場合は、縫う長さが長いので何度も糸継をしながら縫っていきますが、今回のような小物の場合は一回で縫い切りたいです。

 

縫い糸の準備

 

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糸の長さを決めたら、私の場合は糸の端を斜めにカットします。こうすることで、縫い針に糸を通しやすくなります。

 

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次に蜜蝋を使って、糸に蝋引きをしていきます。糸を蝋に押し付けるようにして、糸を引きます。糸の状態にもよりますが、3~5回ほど繰り返します。あまり蝋を引き過ぎても糸の表面に蝋がこびりついたような状態になるので、注意してください。次に、糸の繊維の中に蝋が染み込むように、ドライヤー等で糸を温めます。

 

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画像右が蝋引きした後の糸、左が蝋引き前の糸です。蝋が糸に染み込んで、適度な硬さになっているのが分かると思います。

この蝋引きをしないと、糸の繊維が毛羽立ったままになるので縫い上がりもボサボサになりやすく、糸の強度も出ません。地味ですが重要な工程になります。

 

 

針への糸の通し方

 

革の手縫いでは「サドルステッチ」という縫い方を基本とします。ダブルステッチ、クージュセリエなどと言う事もありますが、縫い方は同じです。元は大昔に馬具を縫う時に使われた縫い方で、丈夫で強度があり、見た目も美しい縫い方となります。

一本の糸の両端に針を付ける縫い方です。

 

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まず、糸の端から10cm程度、もしくは縫い針の長さ分の場所を決めます。

ここからやや複雑になるので画像多くなります。

 

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 先ほど決めた場所へ、糸の中心を針で通します。

 

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そして、このようにU字になるようにもう一度針を通します。画像右側が糸の端です。

 

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二回糸に針を通したら、糸の端を針穴に通します。

 

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そのまま糸の端を引いて、

 

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最初に糸に通した所が針穴で引っかかるまで引いたら、今度は糸の内側(先ほど引いた糸の反対の糸)を端に向かって引きます。

 

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ピンと引くと、こうなります。本来は糸に針を三回刺したりもするのですが、今回は簡易バージョンです。やり方は同じです。片方を通し終わったら、反対側も同じように針に通します。

なぜこんな糸の通し方をするのかというと、革を縫う際にどうしても革と糸が引っかかったりするので、普通に通して結んで、という通し方だと途中で糸が外れてしまいます。また、革は布と違ってある程度の硬さがあるので、ヒシメで穴を空けてから縫うとは言え、糸がなるべく真っ直ぐな状態で通っていないと引っかかりやすくなります。

私の経験ですが、硬い革を縫っているときに糸がヒシ穴に通らず、ヤットコを使って針を引いたら針穴の方が壊れたことがあります。糸は切れなかったので、新しい針に通しなおしてそのまま縫い進めることができました。この通し方は、それくらい丈夫になっています。

 

さて、次はいよいよ「革の縫い方・サドルステッチ」について書こうと思います。

 

 

その他の過去記事はこちらです。 

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